・看護師がうつになれば周りの対応はどうなる?

 うつであると診断された場合、まず治療の基本は「休息、休養」です。

 診断書が出ていれば、休職ということもありえますし、そうでなくでも負担の大きな夜勤などのシフトには入れなくなります。

 こういった、配置の変更や環境調整は必要不可欠なものですが、真面目で几帳面なナースほど、そのことに罪悪感を感じてしまいがちです。

 そこで、上司や同僚など、苦しい胸のうちをじっくり聞いてくれる人の存在はとても重要です。

 同じ職場で理解ある人がいれくれたら、安心してお休みすることができますね。

 もし、それが望めない職場であった場合も、主治医や家族、友人など、信頼できる人を見つけて話を聞いてもらうことは、治療への近道となります。


・私はこの環境でうつになった!看護師体験談①

 大学病院の救急センターで働いていました。ずっと憧れていた職場だったので、採用が決まったときはとてもうれしかったです。

 しかし、すぐに過酷な現実を知ることになります。急患がひっきりなしに運ばれ、当然ながら緊急対応の連続で、息つく暇もない職場です。

 一瞬の判断ミスが命取りになることもありますし、患者さんのご家族の対応にも、デリケートな配慮が求められます。

 24時間体制で、シフトは2交代制だったので、一日の労働時間も長めでした。

 家に帰っても緊張が解けず、なかなか寝つけない日が続きました。

 ある日、睡眠不足が災いしたのか、大きなミスをしてしまいました。

 

 幸い、患者さんの命に関わることは防げたのですが、この出来事がきっかけになって、看護師を続ける自信を失ってしまい、何もないときにも涙が止まらなくなりました。

 さすがにおかしいと気付いた同僚が精神科の受診をすすめてくれ、うつと診断されました。

 

◆私はこの環境でうつになった!看護師体験談②

 新卒から8年間、同じ病院で看護師をしていました。規模の大きくない病院だったので、配置換えなどもそれほど頻繁でなく、人間関係も悪くなかったと思います。

 しかし2年前、病院の経営状態が悪くなり、業務の効率化ということが盛んに言われ始めました。婦長をはじめとする管理職にも、新しく外部の人を採用し、チームの雰囲気が大きく変わってしまったのです。

 同じ頃、同期や入職年次の近い同僚の結婚・出産が続きました。彼女たちのシフトに入れる時間に制限ができてしまったため、独身の私に負担が偏るようになってしまったのです。

 新しい上司ともそりがあわない中、たくさんの仕事をこなさなければならず、また同僚たちに対する妬みや不信感といった感情もだんだん大きくなって、とても苦しかったです。

 職場でも、家でもため息がとまらず、食事もうけつけなくなり、体重も目に見えて減っていきました。

 そして、上司と意見が合わずにトラブルになったことがきっかけで、ある日の朝、どうしても出勤できなくなってしまいました。

 「無断欠勤してしまった、取り返しがつかない」という思いでいっぱいになり、たまらずメンタルクリニックにかけこみ、うつと診断されました。

・うつ病になった看護師の体験談を踏まえて

 これらは一例にすぎません。

 そして潜在的にうつになっているまたは予備軍もたくさんいらっしゃるはずです。

 もしかすると明日はあなたかもしれません。

 体験談1のうつになったきっかけは激務と24時間体制ではないしょうか。

 

 体験談2は環境の大きな変化、人間関係の変化だと思います。

 

 ということは現在の状況もしくは未来の勤務先がこういう体制だと注意が必要ということになります。

 体験談を少しでも集めて予防措置をとることがうつにならない最善の方法の1つでしょう。